今日の一枚、今日のひと言

趣味のことやドラマ映画の感想など書き留めておきたいこと・覚えておきたいことを記していきます

記憶とアイデンティティとAI のゲノム

こんにちは。
ひさしぶりに映画のお話。今日は司城 志朗さんの小説『ゲノムハザード』の映画化。
『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』

中国ではペットのクローン化がビジネスになり、「生成AI」の技術が急速に進化している現代。
またしても中国で死んでしまった人をAIで復活させるというビジネスが注目され、問題となっている。
これは哲学上の問題でもあるし、とてもデリケートな問題でもある。

たくさんの情報をインストールし、習得すれば、AI にも人間と同じ意識=心は育つのだろうか。
この映画は10年前に作られた。そしてこれから10年後、世界はどのように変わっているのだろう。
世界はどこへ向かっているのだろう。
そんなことを考えながらワクワクしながら観た作品だ。
相変わらず映画については世の中、辛口評価が多い作品だった。
実写映画はとりあえず叩かれる運命にある。脚本家の手腕と監督の感性が大きく左右すると思う。
それでも私的にはラストシーンの
「はじめまして。……ですよね? もしかしてどこかでお会いしていますか?」
「いいえ、はじめまして。です」
この会話がとても好きだったな。
「記憶は忘れてしまっても思い出はなにかのかたちでどこかに残るもの」韓国人女性記者が言った。
作品自体はずいぶん前に観たもので曖昧な記憶をたどっての感想となるが、SF好きな私にはよかった。
これは知らないうちに記憶を上書きされ、別人として生きていた科学者と韓国人記者のストーリー。
主演は西島秀俊さん、共演は真木よう子さん。女性記者役に女優キム・ヒョジンをむかえ、東京と韓国でのロケが行われた。



映画・邦題「ゲノムハザード ある天才科学者の5日間」 2014年1月公開
監督&脚本はキム・ソンス   韓国題「無名人」  日韓合作映画  120分

原作 司城 志朗(つかさきしろう) 1950年1月25日生まれ。名古屋大学文学部卒。
『暗闇にノーサイド』で第10回角川小説賞、1994年、『ひとつぶの砂で砂漠を語れ』で第3回開高健賞奨励賞などを受賞している小説家。『ゲノムハザード』では第15回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞。  


あらすじ

バイオテクノロジーとミステリーを融合させた斬新なストーリー。
ある日、西島秀俊扮する石神武人という男が帰宅すると真っ暗な部屋のリビングにキャンドルが並べられ、そこで妻の他殺死体を発見する。
動転する石神のスマホが鳴り、「今日は実家に泊まるから」という妻からの電話を受ける。
そこへ警察を名乗る男2人がマンションに入ってきて車に乗せられ誘拐されてしまう。

気づかぬうちに記憶を上書きされ、別人として生きていた科学者が、少しずつ失われた記憶を取り戻し、自分が日本人ではなく、韓国人であったことに辿り着く……。


お題「20年後どうなってる?」