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映画『SEOBOK/ソボク』とカップ麺

こんにちは。
『SEOBOK/ソボク』は、2021年4月15日に公開された韓国のSF。韓国で初日興行成績ナンバーワンを達成した大ヒット映画だ。
主演のパク・ボゴムがクローン人間ソボクを演じた。
ソボクは無限の可能性を持つ存在で、重力と圧力をコントロールできる特殊な能力の青年。

※ソボクとは、2500年前に始皇帝の命を受け不老不死の霊薬を探したと言われる実在の秦の家臣「徐福(ソボク)」に因んでつけられた名前であり、死を克服したい人類の象徴だという。
   

ストーリーは
脳腫瘍を患う元情報局エージェントのギホン(コン・ユ)は余命宣告を受けていた。
ある日、国家の極秘プロジェクトによって誕生した人類初のクローン、ソボクを護衛するという任務が舞い込む。
ソボクの実験が行われているソイン研究所の所長が何者かに暗殺される事件が起き、クローン実験の倫理性に疑問を持ったアメリカ政府はソボクをアメリカに引き渡すことを韓国側に要求。
護衛車が襲撃され、逃げるふたり。国家情報院のエージェントたちは、ソボクを殺害しようといきなり発砲するが、重力と圧力をコントロールできるソボクは銃弾を跳ね返す特殊な力を発揮し、相手を倒してしまう。
逃げる途中で立ち寄ったビリヤード場でソボクがカップ麺を初めて食べるシーン。
映画の中では「おいしい」と言って4つもたいらげてしまった。
緊張感がほぐれ追われていることを忘れさせてくれるひとときだったと思う。
この映画に登場した韓国製カップ麺は「サムヤン食品」のものだそうだ。
(買ってみたくて探したけど品切れで、国内では入手困難みたい)
ギホンとの距離が少しずつ縮んでゆき、いつしか「兄さん」と呼ぶようになった。
研究所へ戻ろうとするギホンにソボクは吐血しながらも「行きたい所がある。ウルサンへ連れて行ってほしい」と。
ウルサンのイミョン聖堂を訪れたソボクは言った。
「一度来てみたかった。ボクが生まれた意味がここにあるから」
遺骨の前の男の子の写真を見ながら
「これが僕、ギュンユン。お父さんとボクが交通事故で死んでお母さんは悲しくてボクを作ったんだ。でも作ってほしくなかった」
人間ではなく、クローンとして無表情だったソボクが涙を流しそう言った。
ソボクは「誰かのために意味のあるものになりたかったのに。それだけなのに」と呟き、「終わらせたい」自分を殺してほしい、眠らせてと頼む。
自分が生きている限り、この戦いは永遠に終わらない。
ギホンがソボクを撃つ。崩れるように倒れたソボクは最後に「兄さん、眠いです」と言って息を引きとった。



中国ではペットのクローンがビジネスになっている。世界のどこかでクローン人間を極秘で製造している国があるのかもしれない。
人の心を持ったクローンが自分の生まれた意味、自分がどう生きていくかを考え、
最終的に選択する結果(死)が私たちに問いかけているものをあらためて考えさせられた作品だった。
お題「20年後どうなってる?」



監督:「建築学概論」が代表作のイ・ヨンジュ監督
主役:「トッケビ」や「新感染ファイナル・エクスプレス」のコン・ユが諜報員の役
   「雲が描いた月明かり」のパク・ボゴム
脚本:イ・ヨンジュ  ヨム・ギュフン  イ・ジェミン  チョ・ミンソク

114分 韓国映画