今日の一枚、今日のひと言

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「もっとも印象に残っている先生」

こんにちは。

小学6年生の時に担任だった先生は、大学出たての若い先生でした。
PTAからは6年生の受け持ちに、世の中を知らない独身のヒヨッコに任せられるかと、ひどいバッシングがあったようです。
公立の中学へ進学なら問題にならないけど、付属とか私立へ進学させる親御さんにしたら頼りなかったのでしょう。

でもその先生は、とても美人で優しくて、担任だったことが嬉しくて誇らしかったのを憶えています。
ちょうど画像のような、こんなイメージの先生でした。

道徳(小学校ではホームルームというのかも?)の時間になると図書館から借りてきた「紙芝居」を読んで1時間を過ごすような先生でした。
紙芝居の後は、全員その感想文を書かされるのです。
むろんクラスでお勉強のできる男の子たちからは「自習にしてくれた方がいいのに」と言い出す子も。

3月になり、卒業式を迎えました。
式の後、校舎の前で仲の良いお友達と先生と一緒に記念写真を撮った時
「みんな元気でね。実はわたしも今日、ここの学校卒業なの」先生がポツンとそう言ったのです。

親がPTA役員をしている子から「どこか遠くの県の僻地に飛ばされるらしいよ」
もう一人の子が「全校生徒が20人もいない山奥なんだって」

みんな、よく知ってるわね。それから原因は大人の事情(不倫)らしいと教えてくれたのです。
     
中学生になり、人伝にその美人先生のお相手のイケメン先生が白血病で入院していることを耳にしました。
仲の良いお友達と一緒に千羽鶴を折って病院へお見舞いに行くと
病室のベッドは空きベッドになっていて、お隣の部屋の患者さんが
「まだ30代だったらしい。奥さんが泣き崩れて……可哀そうだった。お子さんもまだ小学生だし、これから大変だと思う」と教えてくれました。
渡せなかった千羽鶴を持ち帰り、担任だった美人先生はどうしているだろう、イケメン先生が死んじゃったことを知ってるのかしら……と。
小学6年生の、先生と一緒に過ごした1年間が走馬灯のように次から次へと頭の中を駆け巡りました。


私の絵本好き童話好きは、この先生の影響だったのかもしれません。







お題「もっとも印象に残っている先生」